桃太郎と「桃・キビ団子・日本一」の研究(1) 今回は「桃、きび団子、日本一」の研 究について講義したいと思います。 桃太郎物語には、お供の犬、サル、キジの他、必ず登場するものが あります。勿論主人公が生まれた「桃」と、お供に与えた「キビ団子」 そして「日本一」という旗印です。 先ず桃からお話ししましょう。 「桃の実」は「邪気はらう偉大な神」です。そしてそれは古事記にあ る「桃と鬼退治」にでてくる歴史的な物語なのです。 では、古事記にでてくる「桃の実」についての物語をごらんください。 《桃太郎と「桃・キビ団子・日本一」の研究 (2)へ》 続いて「キビ団子」です。 キビ団子は経済基盤として、表現されお供の犬、サル、キジには、 桃太郎はそれぞれきび団子を与えています。 これを、キビ団子をえさに買収したと言う人がいますが、それは了見 がせますぎます。 人間誰しも、生きていくための糧が必要です。それを保障して、目的 の活動をできるように経済基盤を用意したのがキビ団子です。 人間どんなにカッコのいいことを言っても、食料がなければ生きてい けません。 この物語は、それを表現しているのです。 「経済基盤」と「人材基盤」を象徴しています。人間のヤルキと能力 を呼び起こすためには「キビ団子」と言う要素は避けて 通れないことをしっかりと暗示しているのです。《桃太郎と「桃・キビ団子・日本一」の研究 (3)へ》 つづいて「日本一」です。 日本人は行動するためには、常に大義名分を欲しがっていますが、 「日本一」とは、鬼退治するにふさわしいことを旗印としたものです。 富山県は以前日本一の住みよい県として売り出していましたが このような標語、タイトルだと考えればよいでしょう。 ただ桃太郎物語でいう日本一は量の大きさや数の大きさではなく、志 の大きさを説いています。 「日本一」には、物や順位にとらわれない心の尊さを表現するととも に、日本一の志を持ち続けることの重要性を説いているのです。 では、次の文章をご覧下さい。《桃太郎と 「桃・キビ団子・日本一」の研究 (4)へ》 |